老人ホーム・介護施設-退去規定

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老人ホーム・介護施設-退去規定

介護施設や老人ホームの退去規定は、大きく分けて「入居者・家族都合による退去」「施設側からの退去(契約解除・退去勧告)」の2種類があります。退去の時期、必要な費用、返還金などは、入居時に交わす「入居契約書」や「重要事項説明書」に必ず明記されているため、契約内容の確認が最も重要です。

以下に、知っておくべき退去規定の重要なポイントをわかりやすく整理しました。

1. 入居者・家族の都合による退去(自己都合退去)

施設が合わない、医療ケアが必要になった、自宅に戻るなどの理由で退去する場合です。

  • 解約予告期間
    退去を希望する場合、契約書で定められた期日までに申し出る必要があります。一般的には「退去希望日の30日前まで」とされていることが多く、この期間を満たさずに急に退去する場合でも、不足日数分の月額費用を支払う義務が生じるのが原則です。
  • 入居一時金の返還ルール(90日ルール)
    有料老人ホームなどに入居一時金を支払っている場合、入居から90日以内に退去(解約)した場合は「短期解約特例制度(老人福祉法に基づく)」が適用されます。初期費用(入居一時金)からすでに居住した日数分の家賃を差し引いた金額が、全額返還されます。90日を過ぎた場合は、施設の定めた償却期間(数年〜十数年)に基づき、日割りまたは月割りで計算された返還金が支払われます。

2. 施設側からの退去(退去勧告・契約解除)

入居者の状態悪化やトラブルなどが原因で、施設側から退去を求められるケースです。

  • 退去の主な要件
    • 長期の入院: 連続して3ヶ月以上など、長期の入院が必要になった場合は退去対象となることが多いです。
    • 医療依存度の高まり: 胃ろうやたんの吸引など、その施設が対応できる医療行為の限界を超えた場合。
    • 費用の滞納: 利用料の支払いが数ヶ月にわたり滞った場合。
    • 迷惑行為: 他の入居者やスタッフへの暴力、暴言、度重なる迷惑行為があり、改善が見られない場合。
  • 猶予期間と退去先探し
    退去勧告を受けた場合、即時退去しなければならないわけではなく、多くの場合「90日間」の猶予期間が設けられています。この期間内に次の入居先(別の施設やショートステイなど)を探すことになります。

3. 退去時の費用負担(原状回復)

退去時に最もトラブルになりやすいのが居室の修繕費用です。

  • 自己負担になるもの
    入居者の故意や過失(車いすで壁に穴を開けた、床に水をこぼして腐食させたなど)による設備の破損や汚れは、原状回復費用として請求されます。
  • 施設負担になるもの(敷金等から精算)
    通常の生活で生じた壁紙の日焼け、家具の設置跡、経年劣化などは施設側の負担となります。また、ルームクリーニング代が契約に含まれているかも重要事項説明書で確認が必要です。

4. 万が一退去勧告に納得できない場合

退去勧告が不当である、あるいは猶予期間内に新しい施設が見つからない場合は、安易に退去に応じる必要はありません。

  • まずは施設側に対して、契約書のどの条項(退去要件)に該当するのか、詳細な説明を求めましょう。
  • 説明に納得がいかない場合やトラブルになった場合は、市区町村の窓口(高齢福祉課や介護保険課)や「国民健康保険団体連合会(国保連)」に相談することができます。

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